ペリクリーズ終演のご報告

おかげをもちまして、「ペリクリーズ」全公演が終了しました。ご来場いただいた方、また応援してくださった皆様へ、心より御礼申し上げます。アンケートへのご記入もありがとうございました!
(5/22、加筆、修正)
↑「ペリクリーズ」出演者一同。

ご観劇いただいたお客様からのご感想を舞台写真と共に一部ご紹介いたします。
早稲田大学教授、小田島恒志先生より

「早稲田どらま館という小さく狭い空間だったせいか、じぁんじぁん時代の熱気が甦ったような気がしました。高山さんの演出は、シェイクスピアの言葉を正確に伝えることを旨とする出口演出へのリスペクトとオマージュが程よくちりばめられながら、じわじわと新しい挑戦をしようとしていることが伝わってくる「熱」を感じるものでした。このままどうぞ挑戦し続けてください。次回公演も今から楽しみにしています」
(シェイクスピアシアター旗揚げ公演から見続けているファンを代表して、小田島恒志)


まず、役者の皆さん、とても声が素敵で、台詞も丁寧で聞き取りやすく、物語の内容が良く理解できました。後半がとても引き込まれる感動の展開でした。それも前半の出来事をしっかり頭に入れておいて、というならではの感動となりました。
(60代女性)


父娘の再会で涙が出て、シェイクスピアシアターはやはり健在と思えました。最もシンプルな形でありながら「言葉」「人物」の力が迫り、このお伽話が「生き抜く」ことそのものを描いていたと思いました。
(50代男性)


一人一人の役作りに迫力があり、鑑賞中は作品を見る、というよりも作品に入るような体験をし、一緒に喜怒哀楽を感じることができました。
(20代女性)


とても濃密で、隙のない舞台でした。
(60代男性)


少しの小道具と、最低限の衣裳での公演にも関わらず、情景がブワーッと浮かんできました。言葉ひとつひとつに感情がこもっていて、ペリクリーズとセーザとマリーナが再会するシーンはすごく感動しました。
(10代女性)


台詞がスッと入ってきて、全部のシーンで心が動いた。(中略) ペリクリーズといっしょに、人の優しさにふれる旅をした。
良い時間だった。がんばって生きてるといいことあるんだなって思えた。
(40代女性)


初めてこんなに近くで舞台を見ましたが、声量や臨場感に圧倒されました。
所々笑える所があって良かったです。
(20代女性)


本格的な演劇に感激です。語られる言葉がしっかり伝わってきました。丁寧に表現され、最後には悔しいですが、うるっときました。
(70代男性)


こんな舞台を見るのは初めてです。大道具も飾りもなく、演じる役者さんのセリフと熱量で、見る側の想像と場面を感じさせます。舞台と客との距離の近さにも驚きました。
演じる側の「伝える」が伝わりました。
(60代女性)


言葉の美しさと芝居の調和が実に良く、ガワーが想像力を働かせてくださいと何度も言っておりましたが、その通り想像力を働かせて観る舞台。道具類もない舞台に確かにそのシーンが映る。(中略) 今回の劇はセリフの美しさと自分の想像力を働かせながら、楽しんで、息をのみながら観ていました。
(30代男性)


1980年頃からシアターのシェイクスピアを観ていますが、今回のペリクリーズはやはりシアターの演劇そのものでした。速い台詞回しと明瞭な発声が以前のままで、これこそシェイクスピアシアターと思いました。
(男性より)


今回ペリクリーズを観劇する前に予習として読んでみたところ大変面白いお話だったので期待して観劇しましたが、期待を超える面白さでした。シンプルな舞台と衣裳でも役者さんの演技でそこがギリシャになるのですね。感動しました。シェイクスピアの時代の観客も同じように楽しんでいたのだろうなと空想しながら観ていました。
(女性より)

また、シェイクスピア観照家 高木登氏より
今回の公演の講評をいただきました。

高木登 観劇日記-2024-017

早稲田大学文学部英文学コース・文学研究科英文コース主催 自分ではSNSの類は一切しないので人づてで知ったことであるが、新生シェイクスピア・シアターのメンバーが大量に脱退し残ったのは3名だと聞いていたので、上演が無事になされるのかが一番の心配であったが、まったくの杞憂であった。  人柄(体型を含めて)が役柄を決めることが多いが、逆に役が人を作ることも事実である。  今回の退団騒動で、残されたメンバーで主演となるペリクリーズを演じるメンバーがいないのではないのかと心配していたのだが、それを三田和慶がその懸念を見事に吹き飛ばしてくれた。  出口典雄のシェイクスピア・シアター時代からの彼の役柄のイメージは、『夏の夜の夢』のボトムで、それは彼の人格的人柄と合わせて体型からくるものであったが、今回はその体形がスケールの大きなペリクリーズを演じるというプラスに働いていたように思う。演技面でも、マリーナとの再会の場面では、観客席からすすり泣きが聞こえてくるほどで、かくいう自分も目頭が思わず熱くなってうるうるしてしまった。  シェイクスピア・シアターのメンバー以外は知らない出演者ばかりであったが、台詞回しは出口典雄の継承そのもので、懐かしさを感じさせるほどであった。  始めに書こうと思っていたことであるが、一番の印象は、舞台の進行役を勤める詩人のガワーを演じる高山健太の台詞力と演技であった。劇中世界へと誘う清明晴朗な彼の語り口にうっとりと引き込まれていった。  開演前の舞台中央の真ん前には、黒いソフト帽が置かれてあった。  第1幕の冒頭場面で、ガワーがプロ―ローグとしての台詞の後半部を語り終えたところで、そのソフト帽を取り上げ、胸元のところでかかげるようにして持ち、それがアンタイオカスの王女との結婚を望んで命を失った者たちの骸骨であると語った後、詩人ガワーはその帽子をかぶり、そのままアンタイオカスを演じる。その帽子は、死者の骸骨の表象であった。  その後もガワー演じる高

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シェイクスピアシアター

演出家亡き後も、日本のシェイクスピアの語り方を求め継続中。 1975年旗揚げ、81年にシェイクスピア全37作品の演出 そして上演達成(世界初)。 今後の上演には焦らず、慎重に。2022年より新体制で活動中。 YouTubeに出口典雄の講義を残してます。 次回は11/7(木)〜10(日)「十二夜」@吉祥寺シアター お問合せは→ info.shksprthr45@gmail.com

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